マスクとアレルゲンのQ&A


平面型マスクに形成される隙間の浮遊粒子除去率への影響試験

* 横浜国立大学堀研究室共同研究結果より   

1.目的
平面型マスクに隙間が形成された場合の浮遊粒子除去率の変化を調査する
2.測定場所
横浜市の一般木造住宅1階居間
3.日時
平成16年3月17日18:00〜18:30
4.試験方法
マスク(ア)のフィルター部(100×95mm)の周囲を幅約10mmのセロテープ(イ)で囲む。 この上に中央に外径4mm長さ20mmの透明管(ウ)を5mm程入れて取り付けた厚さ0.5mmの合成皮革(100×95mm)(エ)を重ねる。
合成皮革(エ)右端中央に高さ1.5〜2mm、幅10mmの隙間(オ)を作り、外周をマスクフィルター部分に密着させセロテープで密閉する。 透明管(ウ)に外径4mm長さ約150mmのテフロンチューブ(エ)を接続し他端は柴田科学のパーティクルモニターGT321(カ)(空気30リットルに含まれる粒子数として表示される)に接続する。
先ず、テフロンチューブ(エ)を透明管(ウ)より外し、毎分約3リットルでマスク外空気を吸引し、マスク外の気中粒子数Aを粒子径別に計測する。 次に、隙間(オ)をセロテープで塞いだ状態にし、マスク内の気中粒子数Bを同様に計測する。 最後に隙間(オ)を塞いでいるセロテープを外しマスク内の気中粒子数Cを同様に計測する。 密閉時の除去率は(A−B)/A ×100、透き間形成時の除去率は(A−C)/A ×100で算出した。また、これらの吸引時の吸引抵抗も併せて測定した。
なお、本試験では、かぜ・花粉対策用の静電フィルターを内蔵した平面型ガーゼマスクで「ウィルスを99.9%カット」と表示された高性能と思われる他社の製品を使用した。


5.試験結果

粒子径(μm) 0.3〜0.5 0.5〜1.0 1.0〜2.0 2.0〜5.0 5.0〜
<外気測定>
1回目マスク外粒子数A 4,239,000 410,000 22,500 8,820 0
2回目マスク外粒子数A 4,161,000 418,000 22,500 7,830 180
3回目マスク外粒子数A 4,181,000 416,000 24,030 8,820 0
外気中粒子数平均(A) 4,194,000 415,000 23,010 8,490 60
<密閉時測定>
1回目マスク内粒子数B 88,000 11,000 450 0 0
2回目マスク内粒子数B 100,000 10,000 540 0 0
3回目マスク内粒子数B 100,000 11,000 360 0 0
マスク内粒子数平均(B) 96,000 11,000 450 0 0
密閉時除去率(%) P1 97.7 97.3 98.0 100.0 100.0
<隙間形成時測定>
1回目マスク内粒子数C 2,763,000 258,000 15,020 3,420 360
2回目マスク内粒子数C 2,743,000 239,000 14,780 3,420 0
3回目マスク内粒子数C 2,757,000 245,000 14,630 3,870 0
マスク内粒子数平均(C) 2,754,000 247,000 14,810 3,570 120
隙間形成時除去率(%)P2 34.3 40.5 35.6 58.0
P1−P2 63.4 56.8 62.4 42.0

(注1):外気中では5μm以上の粒子は極めて少ないため、この大きさの粒子で結果を検討することは難しい。
(注2):密閉時の吸引抵抗は水柱で6mm、隙間形成時の吸引抵抗は水柱で4mmであった。
6.考察
マスク周囲をセロテープで完全に密閉し空気を約3L/minで吸引した場合、気中の浮遊粒子(大きさ0.3〜5.0μm)の除去率は97.3〜100.0%を示したが、マスクの端に高さ1.5〜2mm長さ10mmの隙間を形成させた場合の除去率は34.3〜58.0%となり、密閉時に比べ42.0〜63.4%低下した



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